白銀ゆりね物語
10月中旬〜11月上旬、北海道の農業が終い支度をする頃に、白い宝石が収穫の時期を迎えます。それが「ゆりね」です。
道央圏(江別・北広島・千歳・恵庭)でもかつては多くの農家がゆりねを作っていましたが、膨大な手間がかかり収益もあまり良くないこともあり、もっと簡単に作れて利益があがる作物に移行していきました。清水農園がやめなかったのは、毎年、待ち続けてくれる人がいたから。いつも喜んでくださるお客さまの笑顔をみたら、やめれません。
ゆりねの栽培には、種ゆりを植えてから出荷まで4年以上の時間がかかります。連作に弱いゆりねは、毎年植える畑を変えてあげる必要があります。とってもデリケートなゆりねは傷つきやすく、日光で変色してしまうこともあります。なので作業はほぼ手作業で丁寧に扱ってあげます。春から秋にかけて土の中で栄養を蓄えるゆりねのために、蕾を摘み取ってあげたりもします。
そうして長い時間と手間をかけてあげたゆりねは、りん片の一枚一枚がしっかりと重なった美しい形に成長します。きめが細かくほくほくモッチリ食感と優しく上品な甘さ、ほのかな粘りを感じられる、栄養のぎゅっと詰まったゆりねになるのです。手間と時間をかけたぶんだけ、食べる人の笑顔も大きくなる。農業の喜びを教えてくれる、白い宝石です。
熟成して甘みが増す
ゆりねというと「年末に食べるもの」というイメージのある方は少なくないと思います。ゆりねの収穫時期は10月中旬〜11月上旬ですから、確かに「旬」は年末かもしれません。しかし、その年に取れたゆりねをその年に食べる以外にも、ゆりねの美味しさを味わう方法があるんです。
ゆりねは低温で保存し熟成させることによって、甘みが増します。それはきっと、今まで食べたことのあるものよりも濃厚なゆりねになっているでしょう。
ゆりねは傷つきやすいため、おがくずと一緒に丁寧に箱詰めして出荷します。そのゆりねを洗わずにおがくずに埋めたまま冷蔵することで、2~3ヶ月は鮮度を保てます。そうして低温で保存してあげることで熟成し、一味違ったゆりねを味わっていただけます。
農家 清水はこう食べる!
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バターホイル焼き
ゆりねにバターを乗せてじっくりホイル焼き!ホクホクねっとりとしたゆりねにバターが染み込みます。
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ゆりねの素揚げ
りん片をバラバラにしたゆりねを素揚げします。ホクホクで香ばしく、ゆりねの味を楽しめるので好きです。きれいなゆりねを丸ごと素揚げにする人もいるようです。今度やってみます!
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ゆりねとベーコンのコロッケ
ゆりねは甘くてホクホク、外の衣はカリカリ!ベーコンとの相性も抜群で、出来立ても冷めても美味しい。やさしい味のコロッケです。
食べてみたいという方がいらっしゃれば
限られた量ですがお分け出来ます
私たちの農業への想い、作物に込めた想い、そして食べていただくお客様への想いに共感していただける方へお分けしたいと思います。 数量に限りがあるため全ての方にお届けできないこと、ご了承願います。